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【レビュー】ジェントスのEX-334Dがソロキャンプ用ランタンとして最強っぽい話

これは掛け値なしに「買ってよかった」と思う。なんの権威もないが、akanameko的にはお勧め度★★★★(四つ星)以上の傑作である。Gentosの単3電池4本仕様のLEDランタン、EX-334Dの話である。

f:id:akanameko:20210330125825j:image画像はAmazonより

現在でも、ソロキャンプにガスランタンを持っていくなら、ベストなのはイワタニプリムスのIP-2245Aであると思う。

f:id:akanameko:20210330130115j:image画像はアマゾンより

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akanameko が所有しているのは古いタイプだが、基本構造は現行型と同じ。まあ光色といい音といい、そのコンパクトさといい、ガスランタンの中では鉄板中の鉄板だ。置いてよし、付属のチェーン(現行型はワイヤー)で吊るしてよし、の万能ランタンだ。

ファミリーキャンプなら、メーンにガソリンなどの大光量ランタンを据え、2245ランタンはテーブルをやさしく照らすのに使うのが一般的だが、ソロキャンプなら、まずこれ一つを持っていき、あとはヘッドランプなりハンドトーチを使えばよい。

だが残念なことに、ガスランタンはマントルの破損を心配する必要がある。実際には、前回使った状態でバイクに積んでいき、そのまま一晩使ったあと家に帰って点検しても、まあ無事だという程度にはマントルというものは丈夫なものだ。また、ガスカートリッジは持ち運ばなければならない。カートリッジ自体はバーナーと共有できるが、排他使用となるため、灯りの下で煮炊きする場合はカートリッジを2個以上持っていくことになる。

そこで、荷物を最小限にしたいときのため、コンパクト化を主眼に導入したのが、このジェントスのEX-334Dランタンだ。

f:id:akanameko:20210404220351j:image見よこの小ささを! 見栄を張って普段滅多に飲まないYEBISUを置いてみた。単3電池4本仕様だと、まあこのぐらいが最小限のサイズだろう。それでいて防水型だ。

そして明るさは440ルーメンだという。少し前なら電池式としてはメーンを張るぐらいの光量だ。akanameko としてはジェントスの数値におおむね嘘はないと思っている。ジェントスは長年、国内の色々なルートで販売を続けており、いろいろ調べても、ルーメン数に関する批判的なレビューは見受けられない。

ルーメン数は全光束とも表現される。仮想の球体の中心に光源を置き、全方向で計測される明るさをすべて足したもの、と理解している。真のルーメン数を計測するには、本来メーカーが自前で計測器を備えるか、設備をもつ業者に計測を依頼せねばならない。ジェントス製品の取り扱い説明書には、ルーメン数のほかカンデラ数も詳細に書いてある。すべての数値はANSI FL1規格による表示だとも。

通販サイトでは、LEDから設計上発せられる光束などから、適当に、そして競合商品より多く表示された中華商品が見受けられる。「安かろう、悪かろう」を地で行く商品が多いのだ。

ジェントスは通販でも、ホームセンターでも、一定のファンを持ち良質な商品を出していると思う。ただ見ていて大変だなと思うのは、販路が広いので、せっかく年次で新製品を出しても、なかなか店頭に行きわたらないことだ。LEDの性能アップに従い新製品を出すと、自社の旧製品が陳腐化するが、全国一斉に新製品と入れ替えるのも難しいのだろう。今回、EX-334Dの発売を知り、いくつかの店頭を見たが、旧タイプのものばかりで、結局、通販で買うこととなった。アウトドアブームらしいが、多くの人はもはやアウトドアショップどころかホームセンターにさえ行かず、ネット上で値段のみを決め手に商品を選ぶから、ジェントスのような業態も大変だろう。

話が脱線した。さてEX-334Dの点灯だ。

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本当に明るい。ガスランタンに比べれば青白いが、温白色を実現している。

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あくまで参考だが、QUAPIX LITEという照度測定アプリでは、50センチの距離で200ルクスと出た。

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比較のため測定したこれは、自称500ルーメンだが、

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同条件で80ルクスと出た。ジェントスの圧勝というより、中華灯器のルーメン表示がアテにならない一例だ。

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ちなみにEX-334Dは説明書の片隅に「440ルーメンはカバーをかけると2割ほど減ずる」と書いてある。カバーとは本体上部全体の外殻を指しており、外すLED素子の光を拡散させるウズラの卵の半分ほどの大きさの樹脂製ドームが出てくる。天吊り状態で照らすためにカバーを外して使う人もいるかもしれないが、ちょっと表示的にはいただけない。が、これだけ明るければ文句はない。

f:id:akanameko:20210405080535j:image明るさではEX-334D>中華リチウムイオン電池内蔵ランタン>>2245ランタン、という感じだ。電池も最大光度で8時間持つと書いてあり、これは最初の10%の明るさになるまでの時間だという。光量を調節しながら使えば少なくとも一晩か二晩は楽しめそうだ。

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実際にキャンプで使ってみた。奥がコールマンのワンマントルガソリンランタン、右手に見えるのは2245ランタン、そして手前がEX-334Dである。絶対的な明るさはガソリンランタンには敵わないが、安定性は勝り、就寝時刻まで無事、照らしてくれた。

そんなわけで、これは買ってよかった、と思う。通販サイトでジェントスのランタンを比較すると、同一デザインのため写真上同じようなランタンに見えて単1電池仕様のものがあったりするのでそこだけは注意されたい。